「山が移り、丘が揺らぐこともあろう。しかし、わたしの慈しみはあなたから移らず、
わたしの結ぶ平和の契約が揺らぐことはないと、あなたを憐れむ主は言われる。」
人生において誰もが例外なく確実に変化していくのが年齢です。人生の晩年は、若い時代と比べて肉体も環境も色々な面で変わって
しまいます。そしてその変化の様子は目に見えません。一日一日の変化は全く分かりません。しかし、紙を一枚一枚剥いで行くように
して、気が付くと、肉体は衰え、立派な老人になっています。これは誰もが経験する、自分自身の驚くべき変化です。その時、頭では
分かっているつもりでも、不安になることがあります。肉体が次第に衰え、自分の将来に淋しい生活しか見えなくなると、神は愛である
と知りながらも、心の底から喜べなくなってきます。
しかし、聖書は、「わたしの慈しみはあなたから移ることはない」と告げています。「慈しみ」とは、神が、人間を神の交わりの相手
として創造されたこと、共にいて愛の対象として下さることです。人間はその「慈しみ」に応えて、神と共に歩むことが、最も人間らしい
幸せな生き方なのです。また、神は私たちと共に歩むと言うだけでなく、私たちの味方となって、今あるがままの私たちを受け入れ、
導き守って下さいます。これが「平和の契約」と言うことの意味です。この神の御心は真実で、私たちが不信仰に陥って神に背くことが
あっても変わることがありません。この神の御心を顕すためにイエス・キリストはこの世に来られたのです。神は人間と一つとなって永遠の
同伴者となることを望まれ、行動されました。この神を信じて、私たちの将来も、どのような事態をも、全てを主に委ねて、神の愛と慈しみ
の中で、生き生きと、喜んで歩んで参りましょう。