月報巻頭言集
泉北伝道所 牧師 安田 修
月報巻頭言
泉北伝道所 月報 2015年3月

 今月のハガイ書は、旧約聖書の 12 小預言書の中でも、わずか 2 章から成り立っている、たいへん小さな預言書であります。

しかし、この書は、バビロン捕囚から喜び勇んで帰還したものの、自分の生活に追われてエルサレム神殿の再興を怠り、

再建を進めようとしない国民を叱責し、激励し、建設に 7 年半を要したソロモン神殿よりも短い 4 年半での神殿再建を指導した、

預言者ハガイの預言の記録であります。しかも彼が預言したのは、紀元 520 年の 8 月 29 日から、12 月 18 日迄のわずか、

4 カ月弱という短い日数であります。ハガイについては、この書以外に、エズラ記に 2 回出て来るだけでありまして、

その人となりや生涯は何も知られていません。彼がこのように預言をした時は、70 歳を超えた老人であったのではないかと

推測されています。けれども、彼は、神の臨在を強く感じて、力強い言葉で神殿の再建を訴え続け、その聖なる業を完成に導いた、

熱い信仰と信念の人でありました。このハガイ書は、長年の希望である、会堂建築を現在、進めている泉北伝道所にとっても

非常に暗示的であり、私たちを叱責しつつ、励したもう神の声をそこに聞く思いが強くするのであります。

 1 章 2 節では、《「万軍の主はこう言われる。この民は、『まだ、主の神殿を再建するときは来ていない』と言っている。」》と

あります。民が「ときは来ていない」と考えるのは、飢饉による苦しさの故かも知れません。しかしハガイは逆に、神殿再建に

取り組もうとしない民の怠惰、正確に言えば彼らの不信仰が原因で飢餓は起こっているのだと預言します。
神の民は与えられた時を

何に使うのかが問われている
のです。私どもの泉北伝道所は今年は、伝道所開設 27 周年にあたります。それ故、伝道所開設 30 周年

(2018 年)までに、会堂を建設しようという願いを、今年度の総会で全員の賛成で決議しました。しかし、この決議は、30 周年までに

ゆっくり、のんびり会堂を建設すればよいという趣旨で決議したのでは決してありません。遅くとも30 周年までには、何としてでも

会堂を建設したいという趣旨でありまして、なるべく早く会堂を取得したい、途中で何回かくじけることがあっても、何回でも

再挑戦して、神様が伝道の進展のために命じておられるこの聖なる業を進めようという趣旨であります。このことは、信仰者の立場

から言えば極めて当然のことでありますが、誤解をされている節もありますので、ここにはっきりと申し上げておきます。順調に

推移している多くの伝道所は、遅くとも開設 20 周年頃までには、自前の会堂(新築ではなくとも)を取得しています。信仰の熱心が

そのようにさせているのです。泉北伝道所のように、便利ではあるが、いつまでも公共の施設を借用しているところはありません。

教会外の人達は、そこに信仰に対する不熱心さを感じ取るのです。自前の会堂を持つことは、私たちの泉北伝道所にとって、遅すぎる

位なのです。1 年でも早く、いや 1 カ月でも早く、会堂を建設できるように祈り求めなければなりません。

 このことは、新約聖書でもはっきりと私たちに、告げられています。《信仰の薄い者たちよ。だから、『何を食べようか』

『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い悩むな。それらは皆、異邦人が切に求めているものだ。

何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。(マタイ 6 : 31 ~ 33)》

 このようにハガイが預言した時、神はすべての者の霊を奮い立たせられたので、彼らは万軍の主の神殿の再建作業に取り掛かった

のであります( 1 : 14 )。私どもの願いを主が叶えて下さいますように祈りましょう。 
























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「働け、わたしはお前たちと共にいる」ハガイ書 1 章 1~2 章 9 節