「あなたの土地と親族を離れ、わたしが示す土地に行け。」(使徒言行録7:3)
「いつか、その土地を所有地として与え、死後には子孫たちに相続させる。」(同7:5)


 

 



応援教師 山本 清   
月報巻頭言
泉北伝道所 月報 2024年11月

 初代教会において、奉仕者の一人として選ばれたステファノは、当時行われていた神殿礼拝と律法主義を批判したために、最高

法院に訴えられた。その際に彼が弁明のために語った長い説教が使徒言行録7章に記されている。その説教の冒頭で、ステファノが

語ったのが、信仰の父とされるアブラハムに神が命じ、約束された標記の言葉である。

 
アブラハムは神の命令に従って、ハランに住み、その後、カナンへと移り住まわされたのであるが、そこでも神は、「一歩の幅

の土地」さえもお与えにならなかったし、その後、子孫は四百年もの間、エジプトの地に移り住まざるを得なくなり、そこでは、

奴隷としての厳しい生活が待っていた。しかし、神は、そうした中でも、礼拝を続けることを命じられ、イスラエルの民は、神の

約束(契約)を信じて、礼拝を守り続けたのである。こうして、イスラエルの民が約束の地を与えられ、神殿が建てられるまでに、

約千年の年月が必要であり、その上、神の救いの約束がイエス・キリストによって実現するまでには、更に千年が必要でありまし

た。―― 神の救いの御計画は、このように、世代を継ぎ、次代を超えた、遠大な計画であります。しかし、確実に実現する計画

なのであって、終わりの日の完成を目指して、今も、着々と続けられているのであります。

 
このような遠大な御計画だからといって、小さなことや個別の事が無視されるとか、軽視されるということではありません。神は

一人一人に対する救いの御業も丁寧にしてくださるお方であります。けれども、私たちには、その全貌を見ることは許されていませ

ん。信じるほかないことであります。アブラハムも、ただ約束を受けただけでありました。子孫を与えられるところまでは、結果を

見ることが出来ましたが、約束の地を与えられ、そこに礼拝の場所があたえられるのは、ただ信じるよりほかないことでした。しか

し、その実現は、神様の御命令を受けて、カルデアの地を出たところから始まったのです。最初の一歩が、イスラエルの救いにつな

がったのです。私たちが神の御心に従って歩む一歩は、神の大きな御計画につながっていることを信じたいと思います。

 
ペトロも、「あなたがたは預言者の子孫であり、神があなたがたの先祖と結ばれた契約の子です。(中略)それで、神が御自分の

僕(キリスト)を立て、まず、あなたがたのもとに遣わしてくださったのです」(使徒言行録3:25,26)と述べています。

                                              (10月20日の礼拝説教より)



                                                



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